検索UX改善の取り組み 〜ECサイトSuperDeliveryでの実践〜
目次
- はじめに
- 検索UXのBefore After
- Before
- After
- 実施したUX改善項目の詳細
- サジェストUI/視認性の改善
- 機能拡張と適用範囲の拡大
- 検索コアロジックの改善
- その他UIの改善
- 今後の展望
- エンジニアリングとプロダクト設計
- まとめ
はじめに
こんにちは、SuperDeliveryを開発しているエンジニアの齊藤初輝です。
SuperDeliveryは、メーカーと事業者が商品を取引するBtoB(企業間取引)の卸・仕入れができるECサイトです。
ECサイトにおいて、検索機能は商品発見の要となる重要な機能です。ユーザーが求める商品を素早く、正確に見つけられるかどうかが、サイトの使いやすさと売上に直結します。
今回は、近年実施したSuperDeliveryの検索UX改善事例について、具体的な改善項目を紹介します。
検索UXのBefore After
Before

After

実施したUX改善項目の詳細
サジェストUI/視認性の改善
1. サジェスト候補のハイライト
ユーザーが入力したキーワード以外の候補をハイライト表示させることで、視認性を高め、ユーザーの視覚的負担を軽減できました。
2. サジェスト候補の背景改善
サジェスト候補の背景をグレーに変更し、コントラストを向上させることで、サジェストされる文字の可読性を改善しました。
3. サジェストモーダルサイズの拡大
サジェストモーダルサイズを拡大したことで一覧できる情報量が増え、スクロールの手間や視覚的なストレスが軽減されました。
4. サジェストの文字サイズの改善
文字サイズを大きくし、サジェストの一覧が読みやすくなりました。
機能拡張と適用範囲の拡大
5. 関連するジャンルサジェストの拡充
関連するジャンルのサジェストを新たに追加しました。これにより、ユーザーは商品名だけでなく、カテゴリやジャンルからも直感的に商品を探せるようになり、検索の選択肢が拡充されました。
6.カテゴリを「すべて」以外も含めたサジェストに拡張
カテゴリを「すべて」以外でもサジェストされるように拡張しました。これにより、どのカテゴリでもサジェストされるようになり、検索ステップの改善につながりました。
7. 検索履歴機能の実装
ユーザーの検索履歴を保存・表示する機能を追加しました。これにより、繰り返し検索する商品へのアクセスが容易になりました。
8. 全ページでの検索サジェスト対応
これまでバグにより、一部のページで利用できなかった検索サジェスト機能を全ページで利用可能にしました。サイト全体で一貫した検索体験を提供できるようになりました。
検索コアロジックの改善
9. 検索アルゴリズムの改善
検索結果のトップ120件をリランキングする機能を実装し、より関連性の高い商品が上位に表示されるよう改善しました。(詳細ロジックは省きます。)
10. 0ヒット検索削減によるサジェストスコアの向上
検索文字の最大文字数の制限を入れ、ノイズとなりがちな検索をフィルタリングすることで、サジェストの候補選定精度を向上させました。
その他UIの改善
11. サイドメニューの動作改善
サイドメニューを開いた際に、スクロール時に検索ボックスが画面上部に固定されず追随しない問題を修正しました。全体的な操作性を向上につながりました。
今後の展望
検索UXの改善は継続的なプロセスです。今後も以下の取り組みを予定しています。
- AIを活用した検索精度のさらなる向上
- パーソナライズされた検索結果の提供
- モバイル体験の最適化
エンジニアリングとプロダクト設計
今回紹介した検索UX改善の取り組みの約7~8割は、エンジニアである私自身が企画からリリースまで一貫して担当したものです。
弊社では、Divisionとして「プロダクトを成長させる組織」を掲げています。エンジニアは単なる技術実装にとどまらず、ユーザー体験の設計から効果測定まで幅広く関わり、プロダクトの成長に直接貢献できる環境が整っています。こうした仕組みこそが、当社の大きな強みのひとつだと考えています。
まとめ
検索機能は、ECサイトにおけるユーザー体験の核心部分です。
今後も継続的な改善を続け、ユーザーがより効率的に商品を発見できる仕組みを追求していきます。
ラクーンホールディングスではエンジニアを募集しています。
UX、検索技術、ECサイトに興味ある方、是非、お話ししましょう!
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